映画『ボヘミアン・ラプソディ』にも出演!この名曲を1990年代に復活させたカナダ人俳優マイク・マイヤーズとは。(Mihoko Iida)

映画『ボヘミアン・ラプソディ』が日本で大ヒット中とは知っていましたが、2019年の第1週目に海外興行収入第1位になったとか。そこで、ヴォーグ編集部の若手の間で意外と知られていない(!)カナダ人俳優のマイク・マイヤーズと「ボヘミアン・ラプソディ」にまつわるトピックスを、あえてピックアップしてみました。もう一回観るときにチェックしてみてください。

ゴールデン・グローブ賞では受賞者たちと壇上に。

ボヘミアン・ラプソディ Bohemian Rhapsody winners
(右から)マイク・マイヤーズ、プロデューサーのグレアム・キング、主演俳優のラミ・マレック、クイーンのブライアン・メイとロジャー・テイラー、そしてプロデューサーのジム・ビーチ。Photo: AP/ AFLO

1月6日(現地時間)にゴールデン・グローブ賞で作品賞と主演男優賞を受賞した『ボヘミアン・ラプソディ』。通常、受賞者のみ(作品賞受賞のプロデューサーと主演男優賞受賞の男優)が受賞後の会見に挑むのですが、映画の中では「ボヘミアン・ラプソディ」がリリースされることに猛反対をしたレコード会社の重役を演じたマイク・マイヤーズも壇上に。記者団からも質問を受けました。

マイク・マイヤーズ Mike Myers
カナダ勲章 ( Order of Canada)を付けてゴールデン・グローブ賞受賞インタビューに応じる、マイク・マイヤーズ。Photo: AP/AFLO

記者から「ボヘミアン・ラプソディ」との深い縁についてどう思いますか?と聞かれ、「本当に信じられないよ」と何度も言いながら、この曲とのかかわりについて説明。

「カナダのトロント郊外で育った僕はいつも『ボヘミアン・ラプソディ』を聴いていたし、映画 『ウェインズ・ワールド』(1992)を作る時も『ボヘミアン・ラプソディを使わなかきゃ映画は作れない、と言ったし。あれから何十年経って、『ボヘミアン・ラプソディという映画に出ないか?』と聞かれて今、ここに立っていること自体、本当に信じられない」

青春コメディ映画『ウェインズ・ワールド』に起用された「ボヘミアン・ラプソディ」。

ウェインズ・ワールド Waynes World
ウェインズ・ワールド

映画『ウェインズ・ワールド』はアメリカの人気バラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ」の人気キャラクターたちの映画化。キャラクターを作ったのがマイク・マイヤーズで、ウェイン(写真左、マイク・マイヤーズ)とガース(ダナ・カーヴィ)といういかにもアメリカの地方都市(イリノイ州オーロラという設定だが原点はマイク・マイヤーズの故郷カナダ)に住むロック好きな10代の若者たちをコメディタッチで描き、映画は当時大ヒット。

特に、冒頭のシーンでウェインとその仲間たちが車の中で「ボヘミアン・ラプソディ」を歌うシーンは、ハリウッド映画史に残る名場面となリました。その結果、「ボヘミアン・ラプソディ」という曲は、アメリカで初めてリリースされた1975年(ビルボードで9位)から17年を経て1992年(ビルボードで2位)に再び大ヒット。映画はフレディ・マーキュリーが亡くなった3ヵ月後にアメリカで公開されましたが、フレディは亡くなる前に同曲が映画に使われることを喜んでいた、と言われています。

『ボヘミアン・ラプソディ』の中で、マイク・マイヤーズが演じたレコード会社の重役が、こんな曲を若者たちが車の中でかけてヘッドバンギングするわけがないだろう、と嫌味を言うシーンがあるのですが、それはこちらのシーンへのオマージュでした。

クイーンのオフォシャルYouTubeチャンネルから。

マイク・マイヤーズはあの『シュレック』の声からビヨンセとの共演まで、天性のエンターテイナー。

シュレック Shrek
アニメ映画『シュレック』の声を演じたマイク・マイヤーズ。Photo: Album/ AFLO
ハットしてキャット The Cat in the Hat
映画「ハットしてキャット』(2003)では、特殊メイクで撮影に挑んだマイク・マイヤーズ。Photo: Everett Collection/AFLO
オースティン・パワーズ・ゴールドメンバー Austin Powers in Goldmember
大人気の『オースティン・パワーズ』シリーズ第3弾『オースティン・パワーズ・ゴールドメンバー』では、ビヨンセも出演。Photo: Album / AFLO

クイーンのブライアン・メイのその後も輝かしい。

クイーンのブライアン・メイとマイク・マイヤーズ Queen's Brian May and Mike Myers
クイーンのブライアン・メイ(右)とマイク・マイヤーズ。Photo: AP/AFLO

クイーンのギタリスト、ブライアン・メイは映画「ボヘミアン・ラプソディ』のプロデューサーの一人。構想から約10年かかって作ったフレディ・マーキュリーとクイーンの物語は、「誰かが作ることになるなら、僕たちで作りたかった」とゴールデン・グローブ賞受賞後の会見で語っていました。

映画を通じて初めてブライアン・メイについていろいろと知ったのですが、映画でも描かれていたように、彼はもともと天体物理学を大学で勉強していました。フレディが亡くなった後、彼は大学に戻り、博士号を取得。今ではブライアン・メイ博士であり、ツイッターのアカウント名はまさに@DrBrianMay

映画「ボヘミアン・ラプソディ』の中でブライアンとフレディがバンドの方向性をめぐって対立するシーンがあるのですが、フレディがブライアンに向かって、お前なんか誰も読まない博士論文でも書いていればいいんだよ、と嫌味を言うシーンが絶妙です。

様々な歴史を経て大ヒットをしている『ボヘミアン・ラプソディ』。1990年代に再び「ボヘミアン・ラプソディ」というロックの名曲をヒットさせ、新しい世代に向けてクイーンの存在を知らせたマイク・マイヤーズを、この映画のキャストに加えたところにもこの作品に関わったプロデューサーたちの優しさと愛を感じます。

まだ観ていない人も、すでに観た人も、劇場で公開されている期間中にぜひ、映画館へ!

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